本日は「うまくできないのは、学習プロセスの問題」についてです。
こちらの記事を読んでくれている方は、ご存じな方が多いと思いますが、無理に力を入れるよりも、余分な力が抜けた方がパフォーマンスが発揮しやすくなります。
ただ難しいところがあって、力を抜こうとしても、ほとんどの場合がうまく抜けません。
これは力を抜くということに限らず、体幹を使った方がいいよとか、身体を連動させた方がいいよというような理想とされていることも同様です。
身体のことの多くが、理想は知っているけど、やろうとしてもなかなかうまくできないんです。
わたしも身体のことに興味を持ちはじめた頃、「力を抜いて」、「肩甲骨を使って」、「股関節を使って」、「インナーマッスルを使って」というように、何か理想の形を学んでは、それができるようになるために取り組みました。
そのおかげで、謎に肩甲骨単独で動くようになったりとか、股関節の球の部分を振動させるというようなことはできるようになりました。
でも肝心なところでは使えないんです。
これは身体のことに対する学習のプロセスの問題だと考えています。
例えばスポーツでは、ゾーンに入るという現象があります。
ゾーンに入ったときというのは、極限の集中状態でボールが止まって見えるとか、敵の動きがわかるみたいなことが起きます。
このゾーンに入るというハイパフォーマンスが発揮できたとして、その理想を経験した次にどうするか?
ゾーンに入っている最中というのは、自分自身がどう動いているかなんて考えていません。
後で振り返ってみると、余分な力が抜けていたとか、普段とは違う何かのポイントが出てきます。
しかしその時とは環境や身体の状態などあらゆるものが違うので、それを再現しようとしても別物になっちゃうんです。
これは多くのメソッドも同じじゃないかなと思います。
指導者の方は、ご自身で色んなことを遠回りしながら試行錯誤して、ある段階のところでそれが形になります。
それを人に伝えるために、どうするとうまくいくのかのポイントをまとめます。
うまくいったときは…
肩の力が抜けていたとか、腹が据わっていた。
だからそのことを生徒さんに意識しましょうとお伝えします。
しかし、なかなか先生のように動けなかったりします。
テレビとかで見たことある、選手にセンサーを取り付けて、動きを分析するというのも一緒です。
ご本人は普段通りプレーしてるんだけど、動作を分析してみたら、一般の方よりも使ってる部位や運動効率が全然違っていた。
だから一般の方も〇〇を意識した方がいいですよというような流れになるんですが、そもそもその選手は意識的にそれをやってるんじゃなくて、「結果」そうなってるんです。
ここがポイントです。
やろうとするのと、結果的にそうなるのは、似ているようで全く違います。
順番が違うので、進む方向が別物になってしまいます。
【A】やろうとする(思考→身体):頭でこうやりたいを考えて、身体に覚え込まそうとする
【B】結果そうなる(身体→思考):身体が勝手にやっているのを、後で認識する
こんな違いがあります。
ここだけ聞くと【B】が特別に思えてしまいますが、子どもの頃ってみんな【B】だったと思います。
どうやったらハイハイができるだろう?って考えて動いてませんでしたよね。
どうやったら立てるだろう?
この角度で入ると…なんて分析しませんでしたよね。
学校生活や社会に出るに連れて、【A】の学習が大半を占めるようになり、【B】の学習方法を忘れて、理想には辿り着けず挫折してしまい、年齢や能力のせいにしてしまいます。
でも【B】って、年齢や能力は関係ないんです。
それは元々みんなに備わっている能力だからです。
いつからでも深められるし、休んだからって衰えることがないので、一生積み上がっていきます。
そんな【B】を深めていくスクールを、神戸・東京で定期開催していきます。
頭で理解してできるようになるのではなく、身体が先に変化して(頭はその現象に納得できないけど)その結果を認めざるを得ない。
そんな体験をてんこ盛りのイクラ丼ぐらい味わって、自分の中にそんな能力があったんだと氣づいていきます。
身体で体感したことは、誰に何を言われようと揺れ動かない自信へとつながります。
現在こちらのスクールの詳細ページをまとめているので、正式アナウンスまでもう少しお待ち下さい。
ひとまず決まっているのは7月の日程とそれ以降の開催候補日です。
神戸)7月14日(日)10:00〜12:30
東京)7月20日(土)10:00〜12:30
8月・9月の開催候補日
神戸)8月18日(日)、9月22日(日)
東京)8月24日(土)、9月14日(土)
7〜9月は特別なキャンペーンを考えてますので、氣になる方はスケジュールを空けておいてください。
それでは、本日は以上になります。
ありがとうございました!