「痛み=悪」という思い込み
ここまで読んでくださったあなたに、あらためて問いかけたいことがあります。
痛みや違和感は、悪いものでしょうか?
多くの場合、痛みは「悪いもの」「消すべきもの」と、邪魔モノ扱いされます。
8年間のわたしも、そうでした。 痛みを消すことだけを考えて、痛みと戦っていました。
でも、いまのわたしは、はっきりとこう言えます。
痛みや違和感は、「もっといい方法があるよ」という身体からの大切なメッセージです。
「なんだか身体を動かしにくいな」 「動かすとちょっと痛いな」
それを無視して、ごまかしながら、無理に身体を動かしてしまっていませんか?
違和感のある状態で無理に動かし続けると、もどかしさだけでなく、ケガや故障に直結します。
わたしの8年間が、まさにそれでした。
身体は強制すると、反発する
もうひとつ、大切なことをお伝えします。
身体は、強制すると反発します。
「正しい姿勢はこうだから」と、無理やり胸を張る。 「この形が正しいフォームだから」と、身体に覚え込ませようとする。
実は、身体を強制すればするほど、元々のクセを強化してしまうのです。
たとえば発熱も、身体にとっては必要があって起きています。 肩こりも、こっている場所が、ほかの場所のフォローをしてくれていることがあります。
身体には、身体なりの理由があるのです。
それなのに、わたしたちは身体に一方的な都合ばかり押しつけていないでしょうか。
「痛むな」「動け」「言うことを聞け」
これでは、まるで聞く耳を持たない上司です。
身体を「別人格」としてとらえてみる
そこで、提案があります。
自分の身体を、別人格としてとらえてみてください。
あなたの中に、もうひとり、言葉を話さないパートナーがいる。 そんなイメージです。
そのパートナーは、言葉の代わりに、痛みや違和感、心地よさで話しかけてきます。
強制とコントロールをやめて、コミュニケーションをとってみる。
「今日はどう動きたい?」 「その痛みは、何を伝えようとしてる?」
不思議に聞こえるかもしれません。
でも、思い出してください。
わたしたちは赤ちゃんの頃、「こうやって歩くんだよ」と手取り足取り教わって歩けるようになったわけではありません。
身体と一緒に試行錯誤を繰り返して、最高のタイミングで寝返りをし、立ち上がり、歩き出したのです。
あなたと身体は、もともと、最高のチームだったのです。
今日からできる小さな一歩
肩こりや腰の張りを感じたら、いつものように揉んだり叩いたりする前に、10秒だけ、その場所に手を当てて「何か伝えたいことある?」と聞いてみてください。
ここで大事なのは、「身体に感謝して終わらない」ことです。
身体からすれば、感謝の言葉より先に、「ここをこうしてほしい」という言い分があるはずです。 まず、それを聞く。
感謝は、しようとするものではなく、身体との関係が変わっていく中で、結果として自然に湧いてくるものです。
聞く耳を持った瞬間から、身体は変わり始めます。
